事前知識ゼロで注文住宅に挑む

住友林業で注文住宅を建てました。家づくりの事前勉強もせずに家を建てた記録です。

事前知識ゼロで注文住宅に挑む

エアコンの隠蔽配管ってそんなに悪い物?

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我が家も悩んだ点ですが、住友林業で家づくりを始めた方がSNSで質問していました。

隠蔽配管はやめた方がよいのでしょうか?
不本意ながら隠蔽配管にしました。
などなど。

隠蔽配管ってそんなに悪ですか?
なら、なぜそんな悪の所業を住友林業は標準にしているのでしょうか?

私の経験としては、現在住んでいる賃貸アパート、過去に海外で住んでいた高層マンションともに隠蔽配管のエアコンが付いていました。
一方で、昭和に建てられた実家のあるボロマンションや一人暮らしの頃住んでいたワンルームマンションでは露出配管でした。

なので、隠蔽配管の家に実際に住んで感じたことも書いてみます。

隠蔽配管と露出配管

まず、そもそも隠蔽配管って何?露出配管って何?という説明から致します。

通常、エアコンは外壁に面した壁に設置されます。

その壁に家の中と外を貫通する穴をあけて、そこから配管を外壁に沿って這わせて室外機につなぎます。

このような設置方法を露出配管と言います。

しかし、エアコンの配管が外壁に這っているのってあまり美しくないですよね。

特に力を入れた外壁タイルや外装コンセプトがある場合、エアコン配管はノイズにしかなりません。

そこで、隠蔽配管という方法を使い、配管を目立たなくします。

エアコンの管を壁の中や天井裏など表から見えないところを這わせ、エアコンと室外機の間の配管が目立たなくなります。

下の写真は今住んでいるアパートの隠蔽配管例です。

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室内側、配管は外壁上側に向かってます。

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室外機側。外壁下側から出てきています。

露出配管の場合は外壁の上部から縦に配管が露出した状態で出ているはずです。
しかし、我が家は床面に設置した室外機の真後ろから配管が出てきています。

つまり、配管は外からは見えない壁の中を通っていることがわかります。

隠蔽配管のメリット・デメリット

  露出配管 隠蔽配管
設置の自由度 室内機は必ず外壁に沿った面に設置する必要がある。 室内機、室外機とも設置面を自由に選ぶことが出来る。
デザイン性 外壁を配管が這う。室外機と室内機の距離がある場合や、道路に面した部屋に設置する場合、配管が非常に目立つ。 室内機はアクセントクロス面などを考慮して配置できる。
室外機は配管が見えない為周囲の壁がすっきりする。
設置費用 割安。
電気屋によっては本体を買えば設置費用が掛からない場合がある。
割高。
電気屋によっては設置を断られたり、追加で設置費用が掛かる場合がある。
設置できる機種 基本的に市販の壁掛けエアコンは何でも取り付けられる。 ダイキンのうるるとさららのような特殊な配管工事が必要な機種は取り付けられない可能性がある。

 ほかにもあるかもしれませんが、主だったもののみ記載しました。

我が家は全室隠蔽配管

エアコンは長年使っていたら必ず買い替えがやってきます。

そのため露出配管を採用できるところでは採用しようかと考えていましたが、結局我が家は全室隠蔽配管を採用しました。

何故そうしたのかをご説明しましょう。

デザイン性

ひとつはやはりデザイン性です。

部屋の配置的に、露出配管の場合はエアコンの室外機が目立つところに来たり、配管が長くなることを嫌いました。

また、室外機があちらこちらに散らばるのもあまりよろしくありません。

我が家には4台エアコンを設置する予定です。
4台分の室外機が家のまわりに付きます。

あちこちにバラバラと室外機があるよりは、なるべく一か所に固めたいと感じました。

昔の家のようにリビングに1台だけエアコンなら室外機の場所に拘り過ぎる必要はないでしょうが、エクストリームな暑さ、寒さが襲う21世紀の日本の生活ではエアコンは各部屋に有った方が良いです。

余談ですが、複数の室内機を1台の室外機でコントロールできる機種もあります。
(現在住んでいるアパートも室外機1台に対し室内機は3台です。)

高気密高断熱を傘にエアコン1-2台で家じゅうを冷やすような設計をする家もあるようですが、各部屋閉め切らないの?それって時間がかかって効率悪くない?という疑問があるため、個人的には否定派です。

また、全館空調では一台の大きな空調機で家じゅうを空調しますし、各部屋での温度調整機能もありますので、このような心配は不要だと思います。

冷却/暖房効率

エアコンは冷たい風/暖かい風を出します。

その風が部屋中を素早く覆うことが、効率の良い冷却/暖房効果を生みます。

壁際にエアコンがあると、その近くには窓があることが多いと思います。

窓からは外の猛暑や極寒が入ってきます。

断熱性の優れた窓やサッシならその影響は極小でしょうが、それでも壁よりは断熱性が劣ります。

猛暑の夏場、エアコンから折角冷たい風を出していても窓から入る暖気に温められたら元も子もありません。

なので、隠蔽配管で窓のない壁に室内機を取り付けた方が冷却効率が高いと考えています。(何かデータをもって裏打ちしたものではありません、為念。)

平屋なら露出配管はアリ

我が家は総二階の為、二階の部屋から地面に露出配管を這わせるとかなり目立ちます。

しかし、平屋の場合は エアコン設置面の真下に室外機を置けば、配管の長さはせいぜい2m程度です。

外壁色が白系などでしたらエアコンの配管はそれほど目立たないでしょう。

また、平屋の場合は家の周囲が広くなりますので、エアコン室外機が点在しても、それほど違和感がないかもしれません。

我が家の近所で建築中の平屋を覗くとエアコンはほぼ全て露出配管となるようで各部屋の壁にエアコン配管用の穴が開いていましたが、決してエアコン室外機の存在がうるさいと感じませんでした。

隠蔽配管について思う事

最後に、私個人的に隠蔽配管について思う事を書きます。

エアコンには寿命があり、いずれ買い替えの必要が出てきます。

ところで、家庭用エアコンの寿命は何年ほどあるのでしょうか。

実は、10年から15年ほどであると言われています。

www.kajitaku.com

住友林業では家の補償期間は標準仕様で30年(今年から60年に変更になるらしい。)ですので、この期間では3回も買い替えれば多い方でしょう。

この先最初の買い替え時期、10年も経つと隠蔽配管の家も増えてくると思います。

隠蔽配管だからと施工を断られるリスクは、現在ほど高くないのではないかと考えます。

たとえ断られたとしても、その時は住友林業に依頼すればよいだけです。

住友林業に頼んだら電気屋のポイントが、延長保証が云々というのは、隠蔽配管そのもの作りの悪さの問題ではありません。

私が住んでいた海外の国では、素人に毛が生えたような人がエアコンの取付工事をしていました。

室内機を斜めに取り付けて、取付後すぐに水漏れを起こすようなレベルの人です。

それでも、隠蔽配管の集合住宅でしたが定期的にメンテナンスさえしていればなにも問題ありませんでした。

無暗に不安を抱く必要はないと感じます。

そんなにトラブル多発で悪いものなら住友林業も標準で採用しないと思いますよ。

 

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