最近はリモートワークも増えてきており、通勤時間に縛られない生活をする人も増えてきました。
しかし、未だ多くの人は毎日のように会社に通勤していますし、リモートワークメインとはいえ1年じゅう毎日出勤せずに居られる人も多くはありません。
今回は、自分自身の経験からどのくらいの通勤時間がちょうどよいのかを考えてみたいと思います。
徒歩15分と乗り継ぎ50分を比べてみて
ワタシが新卒で入った会社では、実家から通えない事業所に配属になったので借上げ社宅に住むこととなりました。
その時、その事業所の所長命令で社宅とする住居は会社から徒歩圏内に住むこととされました。
会社に言われるがまま決めた部屋は、会社から徒歩15分、電車で1駅の私鉄沿線1ルームマンションでした。
雨の日も雪の日も傘をさして15分間ひたすら歩く毎日、駅に行って電車に乗るのも歩くのもほとんど変わらない通勤時間、仕事もつまらなかったので結構苦痛でした。
近そうでも全然近くなくて、むしろ遠いと感じてました。
何しろ終電など気にせずに仕事に打ち込める環境でしたし、家に帰っても待つ人もやることも無い為早くても20時ごろ、遅いと日付が変わるまで事務所に居ました。(でも残業代は出なかったです。)
入社から数年がたち、自腹でもいいから電車通勤になる場所に住みたいと感じました。
結局電車通勤になる場所に住み替えるプランは実現しないままその会社を辞め、海外勤務などを経て、数年前から当時と別の会社に勤めるようになりました。
この時に入ったのが、今の家の前に住んでたアパートですが、こちらでは家から会社までの通勤時間はトータルで50分ですが、家を出てバスに乗り、駅から電車に乗り、その後またバス(or徒歩)という乗り継ぎに乗り継ぎを重ねる通勤スタイルになっています。
車で行ってもいいのですが、渋滞に巻き込まれ通勤時間はあまり変わりませんし、なにより駐車場から事務所までが遠いのが嫌です(笑)
トータル50分ですが、正直徒歩15分のころよりも距離を感じません。
程よいくらいに休日の生活圏と通勤エリアが分断されていて、でも全然遠く離れた町でもないのでオンオフの切り替えができます。
また、乗り継ぎのタイミングで寄り道もできますので、ただ家まで何もない道を一直線15分歩くよりも、帰りにスーパーで刺身を買って帰ろう、とかいろいろ考えられるのが良いです。
この絶妙な距離感が気に入ったこと、周辺環境も悪くなかったことから家づくりの際はアパートの近隣で土地探しを行い、無事に狙ってたエリアの土地をゲットできたのでした。
乗り換えが多いと距離以上に時間がかかる
ただ、バス→電車→バスと乗り換えに乗り換えを繰り返していますと、非常に時間がかかるんですよね。
意外と待ち時間は無駄になります。
朝のラッシュ時の通勤は、比較的バンバンと電車もバスも走ってますが、コロナ前は駅から会社に向かうバスはいろんな会社に向かう人の長蛇の列で数台見送らないとバスには乗られませんでした。
今はバスの本数も若干減った感が有りますが、出勤者が減ったため来たバスにすぐに乗られるのが良いです。
帰りはもっと悲惨です。
朝ラッシュ時よりは終業時間が分散するのでバス待ちの列は短いです。
電車も朝よりは本数が少ないですが、タイミング良ければすぐに乗れます。
我が家の方に向かう電車が全然来ないタイミングで駅についてしまうと、結構待たされます。
(ほどよく業務終了すると、だいたいこのエアポケットのような長い待ち時間に当てはまるんですよねぇ。)
そこから更に家に向かうバスが、絶望的なほど接続が悪くてバス停で待ちぼうけを食らいます。
帰りは行き以上に時間がかかります。
電車の駅の数だけでいえばほんの数駅なのに、なぜこんなに接続の悪さで時間を食らうのだと嘆きたくなります。
徒歩帰宅可能な距離か
先日、3.11以来10年半ぶりに東京で震度5強を観測する地震がありました。
当時と比べてリモートワークが増えたこと、感染対策として飲食店が9時に閉まる一方で地震発生は10時40分過ぎと夜遅かったので帰宅済みの人も多く、帰宅難民は3.11の時よりも全然少なかったようです。
3.11の時は会社から徒歩15分の家でしたが、一人になりたくなかったので夜遅くまで帰らず事務所宿泊組と酒盛りしてました。
いよいよ事務所から帰れる奴は帰れと追い出されて深夜に諦めて帰宅しましたが、国道は恐ろしいほど渋滞していて、またそこを歩く人の数が異常に多くて世紀末のような気分になったのを昨日のことのように覚えています。
今の家と会社の距離はさすがに徒歩15分や1時間じゃ帰ることはできません。
しかし、その気になったら十分徒歩で帰ることのできる圏内であると思います。
都会のど真ん中であればビジネスホテルなどに宿泊も出来ましょうが、会社から家までの距離でビジネスホテルはほぼ皆無、漫画喫茶も数が少ないので出勤中に何かが起こったら途中で泊まらず歩いて家に帰ることになるでしょう。
また、どの道を行けば歩いて帰られるかが明確になっている点も見逃せません。
比較的単純なルートで帰れますので、スマホが使えなくなっても地図無しで帰宅可能です。
このいざという時は歩いて帰ることのできる距離での通勤は、災害対策においては重要であると感じます。
さすがに新宿から千葉まで歩いて帰るのはほぼ無理ですものね。
転ばぬ先の杖に千円札を1枚
また別の日にはモバイルSuicaの不具合のニュースが流れました。
ワタシはオートチャージ対応のカードタイプのSuicaしか使ってませんが、現金も何も持たずスマホ1つ持っていれば電車にも乗れて食事もできて、何も困らない時代になってますよね。
ただ、オートチャージは電車に乗った時だけで、バスに乗った時はオートチャージされずに残高不足に陥る危機があります。
また、何かしらの不具合でオートチャージが出来なくなることがあるかもしれませんし、夜遊びに全力で取り組んだ結果電車に乗れず財布の中も空っぽになってしまうこともあるかもしれません。
そんな時のために、財布とは別にカードケースの中に千円札を1枚忍ばせてます。
場所はカードケースではなく、スマホケースの中でもよいと思います。
兎も角財布とは別に非常時用の千円札を入れていると心強いです。
五千円札や一万円札ならもっと心強いかもしれませんが、個人的にはお勧めしません。
それは、災害時に徒歩帰宅となった時にコンビニが見当たらず自動販売機の飲み物を買うことになった時、五千円札や一万円札対応の自販機はほぼ出会えないと思った方が良いです。
また、出勤時含め日常で動く範囲であれば何かあっても千円分タクシーに乗れば、残りは頑張って歩いて帰ることができるくらいの距離です。
行動範囲が広い方は千円札を2枚入れておけば良いでしょう。
間違っても首里城の描かれた二千円札を入れてはいけません。
今の若者は二千円札を知らない人も多く、煩わしいやりとりが発生する可能性もありますし、駅の自動券売機もバスの両替機も飲み物の自動券売機も二千円札対応の可能性は低いからです。
(噂では沖縄では二千円札ウエルカムみたいですね。)
このような記事を書いていると、更に休日のJR山手線など首都圏の路線が変電所火災で軒並み運休になったというニュースも新たに入りました。
益々通勤距離の重要性を感じることとなりましたし、停電時も使える現金の有用性を感じることとなりました。
ワタシはたまたま巻き込まれませんでしたが、転ばぬ先の杖は有って損なしですね。