現代社会において家で使用するエネルギーは、圧倒的に電気が多いと思います。
よほど原始人的な生活や自然環境に莫大な興味関心がない限り、電気を止めて生活をすることなどありえないでしょう。
また、家庭内で火や熱を使う時には、電気のほかにガスをエネルギー源とする場合も有りますよね。
オール電化については子供のころからCMなどで見聞きしていましたが、結局我々が今の住居を選んだ際には電気とガスを併用することを選びました。
そこで、我が家がこのような選択をした理由について御紹介致します。
もしオール電化と電気ガス併用で迷っている方が居ましたら、この記事は電気ガス併用派の意見ですが参考となりますと幸いです。
我が家の設備
まずは、我が家の設備について書いておきます。
ここでは電気とガス併用に関連するアイテムのみ書きますが、他にも詳しく色々見たい方はWEB内覧会をご覧ください。
コンロ: IHクッキングヒーター
アパートに住んでいた頃もIHでしたし、特段不便を感じることもなくIHで生活できていましたので新居でもIHです。
五徳の掃除が無いこと、吹きこぼしや調理中に食材を落としたときの対応などの面でとても楽です。
また、1番の理由が
火を消し忘れて直接火事になるリスクは圧倒的に低いはず
という妻の考えです。
たしかにメリットはあるのですが、一方で冬の朝などにエアコン、電子レンジ、IHコンロとガンガン使うとピーク時電力がブレーカーの容量を超えてブレーカーが落ちることがありました。
ハウスメーカーに言われたよりも1ランク下げたアンペア数で契約しているせいもあるのですが、IHでフルパワーにするとかなり電力使ってしまいますね。
お風呂: ガス
お風呂はガスで給湯してます。
これもアパートの時と同じですね。
後述する背景もあり、電機給湯器を考える理由など一切ありませんでした。
海外在住の時は電気給湯器の家でしたが、すごく小さいタンクでお風呂を貯めることなどとても出来ず、普段はシャワーをささっと浴びるのみでした。
それでも友人が来た時など3〜4人連続で使うとお湯が冷めてきてました。
風邪をひいた時などどうしてもお風呂にお湯をためたい時にはキッチンで大きな鍋に熱湯を何度も沸かしてはお風呂の親の温度を上げてました。
体調が悪くなければ諦めて近所の大浴場のあるスパに行ってましたね。
床暖房: ガス
新居に入れたかった設備のひとつが床暖房でした。
アパートの床がとても冷たくて底冷えして冷え性的にツライ生活だったのですが、これまた後述する背景によりガス床暖房を採用することになりました。
今シーズンはまだスイッチを入れてませんが、真冬は床暖房を入れてて本当に良かったと感じてます。
そもそもオール電化を考えてなかった
まず、我々が土地探しをしていた時のことを思い返しますと、エリアの指定もありましたが、都市ガス供給可能な土地を探していました。
というのも、近所にはプロパンガスのボンベを置いてる家も多くあり、ボンベ配送トラックもよく見かけます。
つまり、つい最近まで都市ガス供給されていなかったのか、ガス管の通ってる道路が限られているのか、その背景はよくわかりませんが兎も角エリア的にはガス管の通っていない可能性があるエリアだったわけです。
都市ガスが無ければプロパンにすれば良いじゃない、と言われそうですがプロパンガスは高い!
であればオール電化にすれば良いじゃない、と言われそうなものですが、我々の頭にオール電化という単語は一切ありませんでした。
都市ガスは安い
まず何より都市ガスはプロパンガスと比べて圧倒的に安いですよね。
電気代と都市ガス代の単純比較はできないのですが、なんとなく熱量を得るには電気で発熱するよりガスを使う方がスピードもあり安いと感じます。
オール電化の方の光熱費の話をたまに見聞きしても、その感覚に間違いはないと思います。
ただでさえプロパンガスよりも安めの都市ガスですが、床暖房を入れていること、更に後述のエネファームを入れていることから年間を通じて通常よりも割安な料金設定となっており、特に床暖房需要の高い冬季の利用料金は10%安い設定となっています。
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エネファーム特典
我が家がオール電化にせずガス併用にした最大の理由がこれです。
時は住友林業との打ち合わせを始めたばかりの頃、住友林業主催の住まい博というイベントに行き、そこでエネファームのプレゼンを受けました。
エネファームは水素自動車MIRAIと同じく水素と酸素を結合させることで水と電気を生む家庭用発電機であるという説明を聞き、非常に良いものであると感じました。
ただ、そのお値段は100万円に届かない程度に高かったのです。
しかし住友林業はエネファームを入れればメインフロアのリビングダイニングの床暖房設置料はタダにしてくれると言うではありませんか!
これで心は決まりました。
絶対エネファームと床暖房の併用にしたいと。
ちなみにこの時全巻空調の説明も受けたのですが、床暖房との併用の意義がわからない点、誰もいない場所を空調することが無駄にしか感じられなかった点を説明してる人に尋ねてたら同行していた営業マンから
全部いれる必要はないのでもうやめてくれ
という感じで引き離されました。
疑問点ぶつけてただけなのにナチュラルにディスってたっぽいです。
尚、エネファームはプロパンガスでも使えるようですが、ガスの単位単価が都市ガスよりも割高なのでメリットは小さそうです。
停電への備え
さて、エネファーム採用を決めた時点でワタシの頭の中は停電への備えばかり考えてました。
人生で最後に停電の憂き目に遭ったのは小学生の頃に強烈な台風が直撃した時、そして阪神大震災で震度7に見舞われた時が最後でした。
社会人になり東京に出てきましたが、東日本大震災の時の計画停電では対象外のエリアに住んでて難を逃れましたし、その後も自宅が停電することはありませんでした。
しかし、次はどうなるかわかりませんので、ある程度電気は自給自足しなくてはなりません。
阪神大震災では我が家は震度7エリアながらも被害の比較的小さいエリアでしたが電気の復旧に2日、水道に数週間、ガスは更に長い期間を要したと記憶してます。
この期間生き延びるためには様々なオプションを用意した方が良いとは感じてました。
屋根にどれだけ大量に太陽光パネルを載せようとも太陽光発電は昼間しか意味がないことは子供の頃からの常識で知ってましたので、如何に夜間の電力を確保するかが課題でした。
家庭用蓄電池の見積りも頂きましたが、それもまた100万円近くするものでした。
これはさすがに高すぎて心折れました。
その後家が建って住み始めてから気付きましたが、我が家程度の少量太陽光発電では蓄電池を使った場合災害への備えにはなっても売電量は全然生まれなくなって、結果ちっとも儲からないでしょうね。
太陽光パネルの発電効率アップと蓄電池価格の下落がないと家庭用蓄電池の普及は厳しいと感じます。
話を戻しますが、夜間に電力を確保する手段として、エネファームに目をつけたのです。
昼間は太陽光、夜はエネファームでの電力確保により、ほぼまる1日電気をある程度自給自足できるようになりました。
水道光熱費はアパート時代より下がった
さて、肝心の光熱費ですが、アパート時代より下がりました。
設備面では床暖房を使ったり、お風呂の浴槽サイズも大きくなったり、トイレも2箇所に増えたし食洗機も使うようになりました。
まだ入居してからまる1年経ってないので全シーズン通しての光熱費を完全比較できないのですが、明らかに光熱費は下がってます。
もちろんエネファームが常時稼働しているのでガス代は上がってますが、一方で電気代はエネファームと太陽光発電による創エネの恩恵を大いに受けてます。
また、地味に水道の使用量も下がってますね。
太陽光発電などで電気を賄えて無かったと考えたら、確実にアパート時代よりも高い金額の請求が来ていたのでしょうね。
オール電化に向いている家
以上のことから、個人的にオール電化に向いている家について考えます。
- 都市ガス供給外でプロパンガス代が高額であること。
- 太陽光発電等で十二分な電気を賄えること。
- 家庭用蓄電池を設置して、尚余力ある発電量を確保できること。
この3点を満たせる家はオール電化に向いていると思います。
加えて、大容量給湯器を設置することもあるとさらに良いと感じます。
オール電化にしたら家庭内エネルギーは電気の一本足打法なので停電したら全てが終わりです。
停電させないためにはあまりあるほどの電力を確実に家庭内に貯めておくことが必要です。
これでも今年の梅雨時のような延々と太陽の出ない日々が続くと電力の自給が厳しいように感じますが、ある程度何とかなるのではないでしょうか。
それでも停電時対応のバックアップとして卓上型カセットコンロなどは有った方がよさそうですね。
キャンプはもちろん、平時でも庭やバルコニーなど場所を選ばずに使えますのでちょっとしたホームパーティ等の際に便利ですよ。