事前知識ゼロで注文住宅に挑む

住友林業で注文住宅を建てました。家づくりの事前勉強もせずに家を建てた記録です。

事前知識ゼロで注文住宅に挑む

災害発生後の二重ローン地獄問題

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私は幼いころに阪神大震災を経験しまして、その時の記憶は結構強烈に残っています。

何年にもわたり閉鎖できずにいた避難所、仮設住宅の抽選で悲喜こもごも、入れても数年後には仮設住宅も閉鎖。

災害公営住宅に住んでも家賃などが発生、といった話です。

東日本大震災についても同様の問題が発生したようですが、個人的には阪神大震災で良くこのような報道を目にした記憶があります。

全国ネットでは取り上げられない話題でも、地元関西のローカルメディアがよく取り上げていたこともあるでしょう。

そんな災害後の暮らし再建について、住宅ローン観点から少しお話しする機会がありましたのでここでご紹介します。

ツイッターで受けた質問

さて、先日ツイッターの新機能スペースで受けた質問がありました。

質問者は、住宅をこの度購入したのですが火災保険・地震保険の補償金額について悩んでいらっしゃいました。

火災保険の補償金額は上物相当金額が最大で、地震保険はその半分が最大です。

質問者は、もし火災など発生したら今後はローコストメーカーでもっと安く建ててもいいのでは?そもそも全壊や全焼ってそうそうないだろうしとの考えでした。

そこで、仮にこの方の住宅の上物2000万円だとしたら補償範囲は1800万円や1700万円くらいに若干落としてもよいのではないか?とのことでした。

家はつぶれてもローンは残る

私はこういう考え方も十分にアリだと思います。

災害の後建て替えるときに残りの人生を鑑みれば家のグレードを落とすことは十分選択に入るでしょう。

しかし、気を付けてください。

家はつぶれてもローンの残高は残ります。

たしかに余程の大規模災害であれば時の政府が支払いの減免処置などやってくれるかもしれません。

しかし、生活再建にはお金が掛かります。手元現金なども消失している可能性があります。

ローン残高が少なければダメージも少ないでしょうが、新築からしばらくはローンの残高はなかなか減ってくれません。

もし土地代も一緒にローンで払っているのでしたら、上物代をいくら火災保険で補償して貰えても土地代のローンは残ります。

災害の後もローンの引き落とし日はやってきますが、災害で生活にダメージを受けている中、安定した収入は確保できるのでしょうか?

阪神大震災でも問題になった二重ローン地獄

生活再建をする中で、壊れた家をリフォームしたり、もしくは解体した上で建て直しをすることとなる場合があります。

その場合、既存の住宅ローンに加えて新たなリフォーム費用や解体・再建築に関わるローンを組むことがあります。

そうなると、最初の住宅ローンと災害後再建用の住宅ローンの2つの住宅ローンが二重に襲い掛かってきます。

まさに阪神大震災から再建を目指す人たちの足枷となったのが、この二重ローン地獄でした。

関西のテレビでは度々この話題が取り上げられてました。

1999年のものなので少し古い記事ですが、地元神戸新聞で二重ローンについて書かれた記事を置いておきます。

www.kobe-np.co.jp

このような経緯を経て、二重ローン問題についてはだいぶ支援体制が整備されてきましたが、2011年の東日本大震災でもまた二重ローン問題が発生しました。

これを受けて漸く同年に東日本大震災については二重ローン救済法案が成立、その後恒久法となったと、下のWikipediaには書かれています。

ja.wikipedia.org

自分の家はつぶれなくても周りの家は大丈夫か?

ところで、地震保険については、最近の家は耐震等級3なので滅多なことでは壊れないし、大丈夫ではないか?と思われるかもしれません。

しかし、地震保険を考える一つの大きなポイントは、地震に伴う貰い火です。

地震に伴う火災というと、大正時代に発生した関東大震災のことを考える人も多いと思います。

当時の火災は、お昼時に地震が発生したためかまどで使っていた火が燃え移ったことが原因と言われています。

一方で、阪神大震災は停電から復旧する際に漏電してしまったことによる通電火災も発生したと言われています。

そのため、当時地震発生から数日後も火が上がっていたのを高台にある自宅から眺めていたのを覚えています。

これらの火事ですが、自分自身の家が無傷でも近所の家が倒壊、出火したら貰い火を被る恐れもあります。

地震が発生した時には消防車は普段のようなスピードでは来てくれるとは限りません。

消防署から家のある所までの道路に倒壊した家やフェンスなどの瓦礫が散乱している可能性もありますし、そもそも電話が通じないかもしれません。

そのようなリスクも鑑みた上で地震保険を考えてみてはいかがでしょうか。

我が家の選択

以上のような内容をもとにして考えた私見ですが、よっぽど手元現金に不安が有るなどの場合を除いて、最初の10年はフルで補償を受けたほうが良いと感じました。

従い、我が家の家財保険については補償額が大きすぎると感じたため若干削りましたが、火災保険及び地震保険は最大限度でお願いしました。

最新状況では二重ローン問題はだいぶ被災者に寄り添ってくれるようになっているのですが、ゼロリスクではないと思いましたし、受けられるのであれば最大限の補償を受けるに越したことはないのかなと考えたのです。

火災保険は10年単位の更新、地震保険は5年単位の更新ですが、更新時に改めてローン残高や直近の災害発生状況、そして何よりお財布の中身を鑑みて金額を調整することで良いと思います。

では、そんなリスクを避けるためにお勧めする保険が!というアフィリエイト広告につなげる流れにしましょうか?

さすがにそんな流れは作りませんけど、火災保険の補償や掛金は保険会社によって様々です。

補償金額が同じ掛金が高い会社もあれば安い会社もあります。

うまく比較して検討できれば良いですね。

私が過去に試したサービスをご紹介します。
結果は以下のリンクをご覧ください。

pertamahouse.hatenablog.jp

尚、この一括請求から半年以上が経ちましたが、その後のしつこい営業もなく過ごせています。 

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